一度人間ドックを受けて問題がなくても、それを毎年続けることが大切です。確かにその時点では特別問題がないのですから、再検査や治療を求められることはありません。健康であることを確かめる目的が第一ならば、その時点ではその目的が達成されたことになります。また、人間ドックは自己負担で受ける検査なので、受けた方が良いと言われてもそれは医療業界の営利目的の為ではないかと疑うこともあるかもしれません。
しかし、人間ドックは出来るだけ受け続けた方が良いです。あくまでその時の健康状態が正常だということで、その後すぐに異変が出てくる可能性もあります。また、一回目は検査の基準値におさまっていても、二回目は基準値から大きく外れる可能性もあります。これを理解するために重要なのが、個人の基準値という考え方です。
たとえ検査の基準値におさまっていても、次の検査で白血球の数が倍加していたとしたら、それはなんらかの病気を疑う必要があります。基準値はあくまで一般の人の健康データを集めて算出した目安でしかありません。毎年受けることで、自分だけのデータが出てきますが、これから算出されるのが個人の基準値です。人間ドックはできれば毎年同じ施設で受けることが望ましいですが、引越しなどで同じ施設で受けられない場合には過去の検査データを持参し、新しい施設で検査をしてもらうようにしましょう。
長年のデータが多く集まることで、より病気の発見率を上げることが出来ます。